HITACHI 日立 MTAX-205 芯線/編組線がMelltone導体 LC-OFC(線形結晶無酸素銅)のVer,Up版 プラグピン=LC-OFC +/-対称=2芯 1mペア の出品です。古いケーブルですのでシースに一部汚れ等あります。接続端子部も一部キズ等ありますが光沢を放っていてコンディション良好です。
銅の結晶境界に着目した導体としては、PC-OCC（単結晶無酸素銅） の方が馴染み深いようですが日立電線の LC-OFC（線形結晶無酸素銅）は、それに先んじて登場を果たした先駆者的存在でありました。目指す方向性としては、同じようなベクトルを向いていると考えられますが、両者の音質傾向には結構な差異が認められます。古河電工がPCOCCの製造を打ち切ると発表してから、その代替として工夫をこらした導体にPC-Triple-C（定角連続移送鍛造法で造られた導体）がありますが、銅の結晶組織は 単結晶のPC-OCCよりは信号の進行方向に向かって導体の組織が形成されている、このLC-OFC=メルトーンに近しいと感じる次第です。
当出品物は、その LC-OFC をヴァージョンアップした QUANTUM（CLASS １）に新たに開発した「Melltone メルトーン」処理技術を施した、ケーブルになります。特殊な高温条件の中で熟成させることで、結晶構造の特徴を残しながら物理的な歪みを排除し、飛躍的な音質改善をもたらした とあります。その構造は ２芯シールド線で構成され、シールド編組線にも 贅沢に メルトーン導体を採用。HOT/COLDとも、対称なシンメトリー構成で、均一なジオメトリーを実現しました。プラグのセンターピンには、線材と同等な”LC-OFC” が使われ、音質への悪影響を考慮し無ハンダ スポット溶接で結線するなど、大手の電線メーカーとして要所を押さえたたいへん真面目に造られたケーブルです。プラグ自体は、真鍮を削り出した 堅牢な造りのものを採用するなど、手抜きがありません。ケーブル内部には、綿材（コットン）をぎっしりと充填し、静電気と機械的振動にも配慮してあります。２芯 のバランス構成のため、シールド線は 上流側のみ、GND に落としてあります。